どーも、こんにちは。
料理歴9年、都内の某ホテルでフランス料理をやっている(@S0sKitchen)が今までの経験を活かし美味しく作るコツと家庭で作れるレシピを紹介します。
今回紹介するのがフランス料理では基本となる白い出汁(白いフォン)
フュメ・ド・ポワソン
を紹介します。
フュメ・ド・ポワソンとは?
フュメ・ド・ポワソンとは直訳すると
フュメ ➡ 出汁
ポワソン ➡ 魚
魚の出汁という意味です。
魚と言っても、魚の身を使うわけではなく、基本的に出汁を抽出するのに使うのは魚のアラ(骨)を使います。
そしてこの抽出の仕方には2種類あって
↓↓スュエがわからない方↓↓
が存在する。
この2つの抽出方法にはそれぞれ特徴があり
スュエして抽出すると、魚や野菜の香ばしい香りが特徴で、より魚の香りを強調したい時に用いる。
一方スュエしない抽出方法は、より白くクリアーな仕上がりになります。
どっちが正解とかではなく、シェフの好みや使用する用途によって使い分けるのがベストだと感じます。
フランス料理の茶色い出汁の代表格
フォン・ド・ヴォー fond de veau
仔牛の出汁ですが
同じ出汁という意味なのに、なぜフォンとフュメと呼ぶのか、疑問に思ったことはありませんか?
フュメ(fumet)には「良い香り」という意味もあり、魚の香りが口いっぱいに広がることから魚の出汁にはフュメ(fumet)と言う。
だからと言って、フォン(fond)は良い香りしないのか?
というわけではなく、フォン・ド・ポワソンでも間違ってはいない。
が
基本的にメニュー名やレシピで使用する時は、フュメ・ド・ポワソンだ。
フランス語は難しいです。
この良い香りという意味のフュメ・ド・ポワソンは、この特徴を最大限に引き出すためのポイントがあり
一つずつ説明すると
ポイント1
これはわかると思いますが、良い香りの出汁ではなく、魚臭い出汁に仕上がってしまう。
魚は時間が経つにつれ、臭いが出てきます。それはアラも同じです。その魚臭いアラで抽出した出汁は、、、
考えただけで臭いですね。基本的にはその日の魚を使いましょう。
どうしてもという場合は、アラを氷締めにし冷蔵庫で保管し、次の日にはフュメ・ド・ポワソンを取りましょう。
ポイント2
これはポイント1と似ていますが、魚から出る旨みのエキスが出すぎてしまい、臭みに変わります。
なので、どんなに長くても2時間以上は煮出しません。鶏や牛の出汁とはちょっと違うんですね。
ポイント3
短時間で抽出できるが、劣化も早いです。
基本的に、抽出したらその香りを逃がさないためにすぐに急冷し、使いきれなかった分はすぐに冷凍します。
時間とともに劣化するということは覚えておこう。
フュメ・ド・ポワソンのルセット、仕込み
レシピ
1 魚、野菜の下準備
鯛の頭は新鮮はものを使用します。
鯛のエラと目玉を取り除き、余分な血を洗い流し、出刃包丁や調理用のはさみで縦半分に割ります。
玉ねぎ、ポワロー葱は薄くスライスします。
2 煮出す
スライスした玉ねぎ、ポワロー葱を少量のサラダ油で色を付けないように炒めます。
下処理した鯛の頭と白ワインを入れ、鯛の頭をつぶすように火にかけます。
鯛の頭が完全に煮崩れたら、水を入れ一度沸かし、きれいにアクを取り除きます。
ローリエとパセリの軸を入れ、極弱火にし約1時間~1時間半煮だします。
3 漉す、冷やす、保存
魚の香りを最大限に引き出せたら、できるだけ細かいので漉します。
先にザルで漉し、そのあとに布漉しするのが一番良いです。
最初に説明したように、すぐに急冷し香りを閉じ込めます。
基本的にはその日に使用し、余った分は真空冷凍します。
まとめ
いかがでしたか?
今回は【プロ向け】のレシピということで、鯛の頭を使用しましたが、白身魚のアラでやっていただいてもかまいません。
その際はしっかりと血抜きをして下さい。
また、色んな白身魚のアラを使用することのよって、より複雑な味わいになり面白いと思います。
フュメ・ド・ポワソンとは魚の出汁である。
魚のアラは新鮮なものを使用し、長時間煮出さない。
煮出したらすぐに急冷し、香りを逃がさないようにし、基本的にはその日に使用し、余ったら真空冷凍する。
を覚えておけば、フランス料理の基本の出汁「フュメ・ド・ポワソン」を美味しく抽出できると思います。
では、今回は以上です。
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