フランス料理用語。火入れ編。

フランス料理

どーも、こんにちは。

料理人になって間もないころ、厨房ではフランス料理用語が飛び交って、そのたびに分けわからなくなって、怒られるという経験はありませんか?

また、フランス料理を食べにいきメニューを見たときに

なんじゃこりゃ???

となったことはありませんか?

そんなことにならないよう今回は現場で必要な火入れの名称を紹介したいと思います。

きっとこれから役に立つと思います。

それでは、どんな「キュイール cuire」があるのかまとめてみたので参考に。

キュイールとは、加熱調理の総称である。

野菜の下処理や火入れ方法

  • ブランシール blanchir

使い方が2つあって、料理で使う場合は、野菜の下処理、また肉のアクを取り除くために、材料を熱湯に数十秒間通す、あるいは水から入れて沸騰させること。

つまり茹でるということ。

デザートで使う場合は、卵黄と砂糖を白っぽくなるまで強くかき混ぜること。空気を入れながら混ぜること。

  • スュエ suer

よく使われる用語。

素材の水分を飛ばし、香りを引き出す。油で色づけないように炒めること。

少量の塩(分量外)を使用し、浸透圧で水分を引き出す。

  • エチュヴェ ētuber

野菜の水分で、蒸し煮にすること。野菜の水分を引き出す調理法。

素材自体の水分が少ない場合は、焦げないよう、また繊維を柔らかくするため、少量の水を使う。

  • グラッセ glacer

これはいくつか使い方がある。

「キャロットグラッセ」の場合、野菜を油脂(バター)、水、またはフォンと一緒に煮る。水分が蒸発すると同時に、水分に溶けだした野菜の風味を再び野菜に移す。また砂糖や野菜そのものの甘みによって、艶を出すこと。玉ねぎやカブも同様。

「魚をグラッセ」の場合、焼き汁または煮汁を魚にかけ、色つやよく仕上げること。

また、オランデーズソースやサバイヨンソースを魚全体にかけ、最後サラマンダーで色づけること。

「肉のグラッセ」の場合、肉の表面にジュまたは油をかけ、焼き色と照りをつける。

「ジュレでグラッセ」または「チョコレートでグラッセ」の場合、光沢が出るようにジュレでナッペ。チョコレートでも同様。

  • コンポテ compoter

弱火で長時間じっくり煮込み濃度をつけてコンポート状にすること。

魚や肉の火入れ方法

  • ブレゼ braiser

「野菜のブレゼ」「魚のブレゼ」「肉のブレゼ」

どれも素材の半分くらいの水、またはフォンで蒸し煮にすること。

「牛肉にブレゼ」と書かれていたら、ビーフシチューの感覚でいいと思います。

  • ポッシェ pocher

材料に水、フォン、香味野菜を加えて火を入れること。材料がやや隠れる程度の水分が好ましい。

主に、魚、魚介類に用いる調理法。

  • ポワレ poēler

もともとはローストの特別な方法だったが、最近では、フライパンで焼き火を入れることを言う。

「本日魚のポワレ」と書かれていたら、皮目をパリパリに焼いた魚が出てくると覚えておこう。

フランス語でフライパンは「ポワル」。油で魚や肉を焼くこと。

  • グリエ griller

網焼きという意味。

野菜、魚、肉をグリル板(網焼き用鉄板)で表面を強火で焼くことで、旨みを中に閉じ込めることができる。

  • ロティ、ロティール rōti,rōtir

材料の表面を焼き固めて、オーブンの中で火を入れる方法。

英語でローストという意味。ローストビーフなどが代表的です。

  • ソテ sauter

もともとは食材が持つ油脂分で焼くこと。現在では少量の油を使うこともある。

英語でソテーという意味。

炒め物というのは基本的に「ソテ」という認識でOK。

  • フリール frire

これが一番わかりやすいのかなと思います。食材を揚げるという意味です。

ただ、食材をそのまま揚げるだけでなく、てんぷらのように衣をつけてあげる場合がほとんどです。

パン粉やベニエ生地など。

その他テクニック(番外編)

  • アロゼ arroser

一般的に火入れの途中に、ブイヨンやジュ、焼き油を食材にかけること

これをすることのメリットと効果は

①素材の表面が乾くのを防ぐ

②素材から出てしまった旨みをかける

③ゆっくりと火を通すことができ、仕上がりが良い

ただかけるだけでも効果はあるが、そこににんにくやハーブ類も入れ、香りのついた油(焼き油)をかけることで食材にさらなる香り、風味を加えることができる。

フランス料理では欠かせないテクニックの一つなので覚えておこう。

  • リソレ rissoler

これは肉などに用いることが多いが、一般的に周りを焼き固めるという意味です。

魚や肉などをロティする前にリソレしておくことで、表面をしっかりと焼き固めて旨みを閉じ込めることができる。

また、ブレゼする前の下処理の方法。こちらもフランス料理では欠かせないので覚えておこう。

まとめ

これ以外にもまだまだ調理法はたくさんあります。

ですが、最初にこのくらい覚えておけば恥をかくことはないかなと。(笑)

ぜひ参考にして頂けたらなと思います。

では、今回は以上です。

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