小麦粉の性質とグルテンの性質

フランス料理

普段使っている小麦粉に興味があるだろうか。

どーも、こんにちは!

何気なく使っている小麦粉ですが

あれ?

強力粉使うのかな?薄力粉だっけ?

まあ、どっちでもいいや。となっていませんか?(笑)

実は小麦粉には種類があり、その特性を活かして使い分けているのだ。

では、小麦粉の種類と性質、よく耳にするグルテンについてわかりやすく説明していこう。

強力粉・中力粉・薄力粉の違い

普段から使っている小麦粉は3つに分類させる。

含まれるたんぱく質は、主に

  • グリアジン
  • グルテニン

の割合と形成されるグルテンの性質によって分けられている。

硬質小麦からは強力粉、中間質小麦からは中力粉、そして軟質小麦からは薄力粉が作られる。

  • 硬質小麦 ➡ 粒は固く、たんぱく質は多い
  • 中間質小麦 ➡ 粒の固さはふつう、たんぱく質も中程度
  • 軟質小麦 ➡ 粒の柔らかく、たんぱく質は少ない

手で触れてみると、強力粉はさらさらとした感触、薄力粉はしっとりとしている。

具体的にたんぱく質の割合とどのような料理に使われているのでしょうか。

  • 強力粉

たんぱく質の割合が12%以上

グルテンの量が多い強力粉は粘弾性が強いパンやパスタ類に用いられる。

  • 中力粉

たんぱく質の割合が9%前後

中力粉は伸ばしやすく適度なコシのある性質を持つため、うどんやそうめんに用いられる。

  • 薄力粉

たんぱく質の割合が8.5%以下

グルテン量が少ないため、ケーキ・クッキーやてんぷらの衣に用いられる。

グルテンの性質について

小麦粉中のたんぱく質、その約85%はグリアジングルテニン(ほぼ同量)である。

  • グリアジン弾力は弱いが、粘着力が強くて伸びやすい性質
  • グルテニン弾力は強く、伸びにくい性質

この2つのたんぱく質は、水分と結びつくことによってグルテンができる。

そして、両方の性質(弾力性と粘着性)を適度にかねそなえたグルテンになる。

そしてこのグルテンの性質をコントロールすることでさまさまな料理に活用している。

弾力性のあるパンやタルト生地のようなサクサクとしたもろい生地など、さまさまなレシピがあるがその性質の利用しているということ。

例えば

グルテンの弾力性(コシ)を強くする。

パン生地には必ず塩が入る。生地のコシを与えるが、味や発酵(イースト菌)に影響が出ない小麦粉の1%~2%程度が適量。

  • サラダ油(液状油脂)

グルテンを柔らかくし、生地を伸ばしやすくする。

ピザ生地などオリーブオイルを入れると伸びやすくなる。

  • バター・マーガリン(固形油脂)

グルテンをバラバラにし、グルテンの形成を阻止する。

タルト生地やクッキー、スコーンのようにサクサクに仕上がるのは、バターが弾力性のあるグルテンをバラバラにし、もろい生地にしているから。

  • レモン汁・酢(酸の強いもの)

生地の保存性を高め、やわらかく、伸びやすくする。

洋菓子のマドレーヌやフィナンシェなどには必ずレモン汁が入る。これは保存性を高めるためである。

混合順序によってグルテンの量が変わる?

水分・砂糖・バターの入れる順番を変えると、形成されるグルテンの量が変わる。

先ほどバター・マーガリンのような固形油脂はグルテンの形成を阻止する性質を持っているとお話ししました。

卵・砂糖・バターをたっぷりと使ったフランスで有名な菓子パンの一つ

”ブリオッシュ”

は必ずバターを最後に練り合わせる。

これはグルテンがしっかりと形成されてから最後にバターを加えることによって、コシのあり、贅沢なバターの香りもするパンができるというわけだ。

逆にタルトやシュー生地、クッキーのように最初にバターを加えているのは、グルテンを形成したくない時なのだ。

それによってもろさがあるサクッとした触感になるのだ。

まとめ

小麦粉は、たんぱく質の含有量によって3種類に分類される。

小麦粉中に含まれるたんぱく質の85%はグリアジンとグルテニンに2種類。

たんぱく質は水分と結びつくことによって、粘着性と弾力性のあるグルテンを形成する。

塩、液状油脂、固形油脂、酢によってグルテン性質をコントロールし、その混合順序によっても使い分けさまざまな料理に活用できる。

では、今回は以上です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました